無人航空機の安全な飛行のためのガイドライン改正(2019.08.21)

2019(令和元)年7月30日に「無人航空機の安全な飛行のためのガイドライン」(国土交通省航空局)が改正されました。今回の改正箇所は、次のとおりです。

「3. 注意事項」の「(3)常日頃から」に、火災発生時の初期消火に関する次の項目が追加されました。

無人航空機が墜落した場合、地上の人又は物件に被害を与えるだけでなく、火災を引き起こす可能性があります。火災発生時の初期消火への備えとして、無人航空機に搭載する燃料や電池の種類、火災の種別等に応じた消火器等を準備・携行するなど、緊急時には、操縦者と補助者が適切に対処できる体制を構築してください。また、墜落した場合には、被害の軽減に努めるとともに、必要に応じ警察・消防等の関係機関に連絡してください。
<初期消火方法の例>
推進系統の種類 発動機の場合
アルコール ガソリン リチウムイオン電池
初期消火方法の例 小型&中型(最大離陸重量:25kg未満)
耐アルコール用消火器又は粉末(ABC)消火器(消火薬剤量3kg以上のもの)
大型(最大離陸重量:25kg以上)
耐アルコール用消火器
粉末(ABC)消火器(消火薬剤量3kg以上のもの) 大量の水
※1
推進系統の種類 電動の場合
リチウムイオン電池 ガソリン(発電機用)
初期消火方法の例 大量の水
※1
粉末(ABC)消火器(消火薬剤量3kg以上のもの)
推進系統の種類 発動機の場合 電動の場合
アルコール ガソリン リチウム
イオン電池
リチウム
イオン電池
ガソリン
(発電機用)
初期消火方法の例 小型&中型(最大離陸重量:25kg未満)
耐アルコール用消火器又は粉末(ABC)消火器(消火薬剤量3kg以上のもの)
大型(最大離陸重量:25kg以上)
耐アルコール用消火器
粉末(ABC)消火器(消火薬剤量3kg以上のもの) 大量の水※1 大量の水※1 粉末(ABC)消火器(消火薬剤量3kg以上のもの)

(※1)電池から火花が飛び散っている時は近寄らず、火花が収まってから、初期消火に努めること。また、火災に伴い破裂するおそれがあるため、近づく際には注意し、消火者以外は近づかないこと。

なお、初期消火方法の例の表に掲載されているものはあくまで一例です
例えば、リチウムイオン電池の場合、「大量の水」が例として挙がっていますが、一般的な消火器も有効です。必ず消火器等の用意をお願いします。

【参考】国土交通省航空局からのお知らせ

また、前回(2019年4月26日)の改正で、飛行情報共有システムの項目が追加されています。航空機や他の無人航空機との相互間の安全確保のために、積極的に飛行情報共有システムに飛行計画を入力するようにしましょう。

【一般財団法人 日本ラジコン電波安全協会】